事務所ニュースしらかば

しらかば 第118

≪巻頭言≫
≪コラム(握手)≫
≪女性の訴え、大手運送会社を動かす≫
≪2度目の副会長就任にあたって ≫
≪もうり栄子の県政さわやか報告≫

 

≪巻頭言≫

参議院選挙―選択の物差しは何か

 昨年8月の総選挙で、国民は歴史的な政治体験をしました。一人ひとりの一票の力は小さいけれど、それが一つの方向に向かってまとまれば、巨大な力となって、政権の担い手を替えることが出来るということです。それは、自・公連立政権から民主党中心の政権への交代となって示されました。
 そこで国民が求めたものは、何だったのでしょうか。生身の人間を平気で使い捨てにして恥じない弱肉強食の社会から、一人ひとりの人間が本当に大事にされる社会にしたいという願いが一つ。派遣労働者問題などです。
もう一つは、軍事優先・アメリカ言いなりになるのはもうやめようということ。沖縄・普天間基地問題はその象徴的問題です。
 あれから8ヶ月が過ぎました。わずかな期間ですが、国民は、新しい政治体験の中にあります。
 「民主党政権は、期待はずれだった。」「自民党政治には、戻りたくない。」「新党も、何かうさん臭い。」「どの政党を選んだらよいかわからない。」
無党派層が増大しているといわれます。新進党が解体していった直後の98年参議院選挙の時のようです。
 参議院選挙が、まもなくやってきます。政党を選ぶものさしは、何でしょうか。

 私は、日本国憲法が示している価値を、本当に活かそうとしている政党はどこかを見きわめることではないか思います。そしてそれは、現在の日本の政党の中では、日本共産党しかありません。

 

木 嶋 日 出 夫 (弁護士)

 

≪コラム(握手)≫

 冬の灰色だった庭にその鮮やかな色は明るい気持ちにしてくれるチューリップ。その花が実はトルコ原産と言う事はあまり知られてない。去年長年の念願であったトルコ旅行を果たした。憧れの遠い国。しかし皆なぜか日本語をぺらぺらとしゃべる。文法が似てる為覚えやすいという理由だけでは両国は余りにも遠い。その疑問に答えてくれたのは現地ガイドのネドさん。彼は驚きの歴史を語ってくれた。1890年オスマン帝国の軍艦エルトゥールル号が和歌山県串本沖で遭難した。通報をうけた大島村の住民達は総出で救助と生存者の介抱に当たった。その結果69名が救出され生還する事ができた。
 その時からトルコ人は親日でいてくれた。そしてなんと20世紀の湾岸戦争でイラクのイラン上空の航空機無差別攻撃宣言に対しイラン国内に取り残された日本人をトルコ航空機が救出してくれたのだ。
見習わなくてはと忘れやすい日本人な私は反省したのである。(中)

 

女性の訴え、大手運送会社を動かす

トラックが道路を越えて激突
 昭和61年以来、岡谷市内のKさん宅ブロック塀に無人トラックが激突するようになりました。市道を挟んだ向かいに最大手運送会社のひとつA社の営業所が出来てから、そこから大小のトラックが動き出すのです。
営業所の敷地が道路面より高く下り坂になっているため、トラックの運転手が事務所に立ち寄っている間に、ブレーキが甘いトラックが前向き・後向きのまま動き出し、市道を超えてKさん宅の塀に激突するのです。図面①や写真②から④のとおりです。

 

23年間に14回、「もうがまんできない」
 なかには、ブロック塀や門柱が倒壊するという重大事態になったり、Kさんのイライラが絶頂に達したことも。Kさんがその度に再発防止を申し入れても、A社はせいぜい出入り業者に注意する程度で抜本策を採ることなく、2008年10月には遂に14回目の衝突。Kさんから相談を受けていた毛利栄子県会議員の紹介で、夫である私が担当することに。

 

調停で抜本策を採らせる

 いろいろ工夫を重ね、市道の管理者である岡谷市も相手にして、かつ、地面を削り取って平らにせよとの「差止請求」を掲げて調停を申立てました。A社は、これまでの対策で十分と主張していましたが、調停委員会から「再発しない抜本策が必要」と説得されて、営業所内の運用構造を大きく変更し、かつ、絶対にトラックが道路に出ないように強固な塀を築くとの合意のうえで、写真⑤のように工事を完了させました。

 このような「差止請求」を裁判で認めさせることは容易なことではないのですが、Kさんから大いに感謝されて本当によかった。

毛 利 正 道 (弁護士)

 

≪2度目の副会長就任にあたって≫

 平成15年度以来、2度目の副会長に就任することになりました。平成15年度当時は、一連の司法改革関連法が成立する直前の時期であり、多くの法案を検討し、弁護士会としての意見・声明を発表したという記憶が、未だに鮮明に残っております。
 7年後の現在、平成15年当時に検討した多くの法案が法律として成立し、その実行・検証の段階となっています。
 特に、マスコミで取り上げられているのは、裁判員制度だと思います。しらかばの読者の中にも、裁判員の経験をした(あるいは、裁判所から通知があった)方もいるのではないでしょうか。最近のマスコミの論調では、概ね、好意的に取り上げられているという印象です。確かに、刑事裁判に国民の意思が反映され、これまでの官僚裁判官だけの裁判から脱却しつつあるということからすれば、制度の目的は、それなりに達しつつあるのかも知れません。しかし、今後、否認事件(被告人が犯罪をやっていないと言っている事件)の裁判が増えた時、被告人の権利(適正な刑事裁判を受ける)が守られるのか、また、厳罰化の方向に行き過ぎないか、等の点はしっかりと見守り、検証する必要があると考えています。
 更には、皆さんには、余り知られていないかも知れませんが、法曹(弁護士)人口急増の問題も極めて深刻な問題となっています。どのような問題なのかについては、改めてお伝えしたいと思います。
 平成15年のしらかばでもお伝えしたような気がしますが、本来の弁護士の仕事を何割か減らして、弁護士会の仕事をすることになります。何とか、バランスを取って、一年間を乗り切りたいと思っています。

相 馬 弘 昭(弁護士)


 

≪もうり栄子の県政さわやか報告≫

熱い戦いが続く2010年の夏           県議会議員 もうり 栄子

 昨年夏に自民党政権を倒して登場した民主党政権ですが、8か月経過し、内閣支持率は20%と危機的状況です。参議院選挙は7月11日。次々分裂して解党状況の自民ではだめ、公約違反で逆行を続ける民主でもダメの世論は日々高まっています。政治の一層の前進のために新たな選択が求められています。
 長野県政も8月8日に知事選挙と4つの選挙区の県議補欠選挙が行われます。浅川ダム問題は大きな争点の一つです。「ムダで危険」と言われている浅川ダム。村井知事は何が何でもやりたいと2月議会に契約議案と予算を提案し、賛成多数で通しました。82億円の予定価格を62%の53億円で落札。手抜き工事、下請けいじめにならないかと党県議団の追及で現場監督を2倍にし、県の職員を現場に常駐させ、専門家による施工監視委員会までつくって建設するという代物。地滑り対策に要する経費は40億円でダム本体と同額。県は今後180億円以内で完成させるといいますが、事業費がどんどん膨らんで当初計画の何十倍にもなるのがダムの定番。長野市民の世論調査でも63%が反対と意思表示しています。日本共産党県議団は反対の皆さんと共同し、県政史上最大の417人の原告で「違法な公金支出」と住民訴訟を起こしました。ここでも帰すうは法定闘争と結んだ世論が握るでしょう。参議院選挙とあわせ、県民無視で借金漬けの村井県政の継続を許さないために、この夏、ご一緒に熱い戦いにたちあがりましょう。

「御柱の共産党のお宿で皆さんと交流」


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