東日本大震災によって被災されてすべての皆さんに対し、心からお見舞い申し上げます。
大地震、大津波、東電福島第一原発事故、そして風評被害、いずれもこれまで経験したことのない甚大な災害です。
いま、被災者の救援と福島原発の危機収束のため、国の総力を挙げた取り組みが急務です。復興の在り方をめぐっていろいろな議論が出ていますが、大事なことは、一人一人の被災者の立場にたって、暮らしと地域社会を再建することだと思います。
原発事故は、決して「想定外」の事故ではありません。安全神話にとりつかれた政府と政治家、官僚、電力会社と経済界、学会、マスコミ等の責任がきびしく問われなければなりません。政府は、中部電力に対し浜岡原発の停止を要請しましたが、これまでの原発依存のエネルギー政策を根本的に改め、自然・再生可能エネルギーへの転換が必要です。
人間の歴史は、大戦争や大災害を契機に大きく変わると言われます。未曾有の大災害を国民の絆で乗り越えるためにも、人間の尊厳を第一とする政治・経済・社会への根本的見直しが求められていると思わざるを得ません。(木嶋日出夫) |