事務所ニュースしらかば

しらかば 第91号

≪あいさつ≫田中知事改革政策「支持」勢力倍増 毛利栄子さん見事当選!!
≪飯田高校検証委員会が提言を公表≫
≪イラク攻撃の即時中止を求める≫
≪国会報告≫有事法案、「有事」

 

≪あいさつ≫田中知事改革政策「支持」勢力倍増 毛利栄子さん見事当選!!

 全国的にも注目された長野県会議員選挙は、田中県知事の改革政策を支持する勢力が17名当選し倍増しました(今までは、共産党6名と無の会2名)。
 今回の選挙は、自民・社民を含めてすべての候補が「改革」を前面に掲げ選挙戦を進めました。「是々非々」も選挙の流行語となりました。
 しかし、今までのオール与党勢力が作り出した1兆6千億もの借金について財政再建を進め、大型開発をやめ、30人学級の実現など、くらし・福祉・教育など県民を守る県政に大きく変えようとする田中県政改革を、前へ進めるのか、後戻りさせるのかが問われた選挙でした。
 私たちにとって最も大きな喜びは、毛利栄子さん(毛利弁護士夫人)が、定数2名の岡谷市区で、みなさんのご支援で見事当選したことです。 
 事務所でも、2月8日の「もうり栄子さんを囲む車座集会」をはじめ、2月21日からは、事務所の車にアンプを取り付け、所員が交代で毎日2時間街頭から訴え、その回数は約330回になりました。所員Kさん作成の「栄子ちゃん似顔絵」は、大評判を呼びました。
 毛利弁護士の「県議の夫にして下さい」の訴えをはじめ、支持を増やしてもらったり、カンパなど、しらかば読者の皆さんには、本当にお世話になりました。心からお礼申し上げます。
 事務所関係者で、県政から国政(木島日出夫代議士)をつなぐ太いパイプもできました。今後このパイプを、くらしや権利を守るためにも大いに生かしたいと思います。
林百郎法律事務所一同

 

≪飯田高校検証委員会が提言を公表≫

生徒集団による殺人事件から11年
 今から11年前の1992年1月10日に、県立飯田高校で、5人の生徒が関与して、2年生の小野寺仁君が殺害される事件が起きました。学校が、被害者で ある小野寺さんのご両親に対し、知っている事実すら伝えないとの冷たい姿勢をとったため、ご両親は四面楚歌の中、長野県の管理責任を問う民事裁判を提起。 途中何度も解決の機会があったのに、最高裁でご両親の言い分が認められて裁判が終わるまで10年を費やしました。
 知事になったばかりの田中知事がご両親に謝罪し、なぜ10年も争わなければならなかったのか、そこから教訓を得る必要があるとして、昨年4月に検証委員 会を発足させました。その委員には、途中から委員長となった毛利弁護士や有識者の他、被害者の小野寺さんの父親と県教育委員会のメンバーという裁判の原告 と被告がともに就任し、発足当初は果たしてまとまった結論を出せるものか不安もありました。
 その中で、10人の委員は1年間に合宿を含む11回の審理と、他の事件・自殺による被害者からの意見聴取、現地見分・アンケート調査・パブリックコメン トの聴取などを精力的に行って提言をまとめ、この4月2日に、瀬良教育長と田中知事に会って、その実行を申し入れたものです。

被害者アドバイザーなど「長野モデル」の提言なる
 提言は、事件が起こった直後に学校が、どのような事件がなぜおきたのか、2度と起きないようにするためにはどうすればよいのかを検証する姿勢を欠いてい た事がこのように問題を長期間こじらせた原因との視点に立ち、児童生徒の安全と成長を両立させる角度から多くの施策を提起しており、あわせて、3者協議会 など「子どものための学校」をよみがえらせる根本施策を検討課題として提起しています。
 第1は、重大事件が起こったときの対策で、事件が発生した直後に被害者宅にその身になって寄り添う専門の「被害者アドバイザー」を派遣し、その一方、学校長が責任を全う出来るようにサポートチームを結成する、謝罪や事実公表を的確に行うなど10点。
 第2は、重大事件を未然に防ぐための施策で、児童生徒・教職員が犯罪被疑者の話を聞く機会を設ける、暴力事件などをおこした生徒に対して、「自分も他者 もかけがえのない大切な存在」と認識し、被害者に謝罪などを実際に行うところまで3人以上の教職員で集団指導にあたる、それでも効果ないときには立ち直り を期待して家庭裁判所に通告して審判してもらうなど4点。
 提言と委員会の議事録・新聞記事などは、ホームページ「弁護士 毛利正道のページ」に詳しく掲載されています。

「私の人生の画期」  毛利弁護士語る
それまでの運営が民主的でなかったとして、昨年10月の委員会で突如委員長を引き受けることになったこともあり、民主的運営に努め、自作の提言案を9回書 き直しました。私としても、ここ10年近い加害被害少年犯罪への取り組みや50回を超えた「子育てキーワード」講演の集大成となり、人生のひとつの画期と もなる充実したものになりました。瀬良教育長が、最後の委員会で、涙ながらに「本当に申し訳なかった」と心のこもった謝罪をし、小野寺さんが立ち上がって 深く礼をされたところに私も涙しながら立ち会い、ここまでやりぬいて本当によかったと思いました。幸い、知事・教育長が提言の全面的な実行を約束してく れ、その一環として、この春は私も県下全小中高校長などへの説明(講義)を務めます。

(しらかば 2003.4)

≪イラク攻撃の即時中止を求める≫

 米軍が、バクダットを支配し、フセイン政権は事実上崩壊しました。米軍は、イラク攻撃について、軍事目標にしぼった「ピンポイント」の「スマートな」戦 争を進めているとしながら、実際には、民間施設、住宅への爆撃を連日のように繰り返しています。民間人の死者は、3週間で1250人以上に達し、ジャーナ リストも9人が犠牲になっています。攻撃対象は、市場、病院、見本市会場、放送局、情報省、民家、農家など、拡大する一方です。アメリカは、戦争目的につ いて「大量破壊兵器をなくすため」と言っています。しかし、自分たちは、大量破壊兵器である、バンカーバスター、デージーカッター(核兵器に次ぐ威力のあ る燃料気化爆弾)、クラスター爆弾などの残虐兵器を平然と使用していますので、犠牲者はもっと広がり、深刻なものとなるでしょう。
 政府は、米・英のイラク攻撃について、安保理決議678、687、1441をもちだし、「安保理決議に合致した行動」と説明していますが、これら決議 は、武力行使を容認しているものではありません。678は、湾岸戦争のときに、イラク軍をクウェートから撤退させるためのものであり、687は、イラク軍 の撤退後に、イラクに対し、大量破壊兵器廃棄義務を課したものです。1441は、イラクが査察を妨害した場合の対応を、安保理で協議する、としたもので あって、何れも、イラク攻撃の根拠となるものではありません。
 このような無法な戦争を止めさせようと世界中で大きな集会やデモが繰り広げられています。諏訪地方では、2003年3月20日に日本共産党の呼びかけによる、集会とデモが行われました。そのもようについて、ご紹介します。

 ☆3月20日「戦争になる事だけは避けてほしい」祈るような気持ちで仕事をしていた矢先「アメリカがイラクを攻撃」のニュースが飛びこんできました。空 爆、炸裂、瓦礫の山、そして、その下には柔らかな肉体が・・・。この理不尽なアメリカの攻撃に抗議をし、市民にもアピールを、と各民主団体にも呼びかけ集 会を開きました。緊急な呼びかけでしたが、夕闇迫る諏訪市の柳並公園には、みな、戦争をやめさせたい思いで続々と集まってきました。集会は、平和の歌声か らはじまりました。団体の代表者からの無法なアメリカに対する抗議の訴えが熱く夜空にひびきます。ネットワークの毛利正道事務局長から、「外国からもメー ルで戦争反対のメッセージが届いている」とイラク攻撃反対の運動が広がっていることが報告されました。医療現場で働く女性は、「子供を産み育てる母親の立 場から言っても、この理不尽な戦争は一日も早くやめてほしい。犠牲になるのは子供たち。」、青年の代表は、「恋人や友達が戦争の犠牲になるのはいや。」と 戦争反対を訴えました。集会後、上諏訪駅までデモ行進をし、元気に市民にアピールしました。この集会は、しんぶん赤旗や信濃毎日新聞で報道され、9チャン ネルテレビで放映されました。
 「イラク攻撃」について、国会等に意見書の提出を求める陳情は、諏訪地方6市町村全ての議会で採択(諏訪市は決議文)されました。 イラク攻撃をやめさせましょう。

(しらかば 2003.4)

≪国会報告≫有事法案、「有事」

 毛利さん、法律事務所の皆さん、県議選当選おめでとう。
大激戦の岡谷市選挙区で、見事に勝ち抜いたのは、本当に素晴らしい。
 実は、この国会報告を依頼されたのは、県議選が告示されてまもなくの4月7日だった。「編集予定」を見て驚いた。「1面に、写真(毛利栄子勝利万歳)」とある。「毛利さんが県議に当選することを前提にしています」との手筆の添え書きまである。
 夫の正道弁護士をはじめ、法律事務所の皆さんの奮闘振りがうかがえるものだったが、私は、そのあまりの「自信過剰ぶり」を見て、今から32年前のことを思い出していた。
 私が、林法律事務所に入所した時だったが、挨拶にいったら、ちょうど県議選真っ最中。当時のN事務長が、立候補していたのだ。私が「どうですか」と聞くと、選対幹部の人が「まあ大丈夫でしょう」という。
 しかし結果は、予想をはずれて見事に落選。「楽観論は、敗北への道」というのが選挙のプロの常識なのだが、それを覆すような、今回の快挙である。
 国会は、にわかにあわただしくなってきた。
 後半国会の焦点、有事関連三法案と個人情報保護法案が動き出して来た。政府・与党は、有事法案を4月中にも、衆議院を通過させ、今国会中に成立させようと狙っている。
日本を、アメリカの行なう無法な戦争に引きずり込むだけでなく、アメリカをして、日本周辺での戦争を「駆り立てる」恐るべき有事法案は、なんとしても廃案にしなければならない。
信州しらかば法律事務所

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