信州しらかば法律事務所｜事務所ニュースしらかば

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しらかば　第92号

≪あいさつ≫あいさつ　いまこそ理性の光を

≪コラム（握手）≫

≪川田龍平･喜納昌吉さんも呼びかけ人に北朝鮮など４国政府に対する国際共同署名行動始まる≫

≪突然お悔やみ電報が　ヤミ金　「カラ貸し」の手口≫

≪ヤミ金被害者、犯罪に走る　追い詰められて恐喝強盗等≫

≪国会報告≫平和をまもる熱いたたかいの夏

≪あいさつ≫あいさつ　いまこそ理性の光を

　２１世紀の冒頭、アメリカは、イラク戦争をおこしました。イラク戦争は、大量破壊兵器問題を口実にされましたが、未だに大量破壊兵器は発見されていません。無法な先制攻撃とともにその責任が問われています。現在、バクダットは、米軍の占領下に置かれています。イラク各地では戦闘が行われており、非常に危険な状況になっています。市内は、傷跡がそのまま残り、電気・水不足、電話は使用不能になり、強盗がまかりとおる等、暮らしが破壊され、治安が悪化しています。
　イラク国民は、「米軍は、戦争で町を破壊しておきながら、治安の回復も、インフラ復旧も、失業問題への対応もしない。」と怒りの声をあげ、一日も早い、国連中心の人道支援、復興を望んでいます。
　日本政府は、イラク特措法の成立を図り、米英軍の軍事占領の兵站支援をするための自衛隊を、公然と海外に派兵することを狙っています。これは、イラク国民の期待する復興に逆行するものです。
　また、朝鮮民主主義共和国が、「核兵器を保有しており」今後も造ることを表明したことによって、朝鮮半島での戦争が起こる危険も高まりつつあります。
　このような、イラク戦争などに見られる力の横暴に対し、世界各地から批判の声があがっています。そして、すべての国際紛争は、戦争という手段をとるべきでなく、交渉と協定による平和的な解決を求める声も広がっています。
　諏訪地方では、信州からＰＥＡＣＥネット、憲法９条を世界に広げる諏訪地方ネットワーク主催の非戦のための「ミートａｎｄウォーク」が、毎月（最終土曜日の午後２時から諏訪市で）行われています。だれでも気軽に参加できますので、みなさんも参加してみませんか。いまこそ理性の光を輝かせるために。

≪コラム（握手）≫

　原因不明の下がらない熱。入院。検査に次ぐ検査。救急車で大学病院へ転院。更なる検査と確定診断を経て治療開始。そして院内学級。これが末娘の中学２年の一学期です。
　学校が好きで、賑やかなのが好きで、甘えん坊で、なのに治るかどうかも分からなかったのだから、弱音や泣き言がでるのも無理はない。そう思いながらも「人生は長いから、生きていれば後でいくらでも取り返せるよ」「病気の子はお前だけじゃないし、みんな何にも悪いことなんかしてないよ」「治すのは神様じゃなくて、先生と一緒に自分で治すんだよ」と、色々言ってみる私。
　そして最低２ヶ月の治療と告げられ「治るんだって！よかったね」と言っても、やっぱり悲しむ彼女に母が出来る事は、電車とバスを乗り継いでとにかく毎晩顔を見に行く事。
　松本に通学している姉たちもそれぞれにやってきて、お喋りとお土産で毎日がすぎていきます。院内学級にも慣れて、先生やお友達と仲良くやっているようです。色々な人に触れて他では出来ない成長をしてくれたらいいなと思います。本来の明るさも取り戻し、経過も順調で、７月下旬退院予定です。
　色々ご心配、ご配慮いただきました事務所の皆さん、先生方に心から感謝します。

≪川田龍平･喜納昌吉さんも呼びかけ人に北朝鮮など４国政府に対する国際共同署名行動始まる≫

　北朝鮮･アメリカ･日本･韓国の各政府に、｢朝鮮半島･日本地域で決して戦争をすることなく、交渉と協定によってすべての国際紛争を解決すること｣を求める国際共同署名行動がスタートしました。毛利弁護士が青年らと結成している｢信州からＰＥＡＣＥネット｣が事務局となり、全国の在日コリアンを含む３００名以上が呼びかけ人となっており、インターネットと用紙での署名が出来ます。

　アメリカが一方的にイラクを攻撃し、アメリカが決して許さないと言っている「核兵器保有をしている」と北朝鮮が宣言したことにより、北朝鮮をめぐり戦争が起きる危険が出てきました。ひとたび朝鮮半島で戦争が起これば、少なくとも数万人の死傷者と数十万人の難民が生み出され、日本もかなりの戦禍を被る危険があります。これを阻むためには、日本と朝鮮半島に住む２億人がともに手を携えて戦争を決して許さないとの声をあげることが大切との想いから始まったものです。

　早速署名した茨城県取手市のＮさんは、「すばらしい提案だと思います。国という枠を越えて、平和を愛する全ての人々が地球市民という意識でつながって、協力していけたら、きっとすごく大きな力になると思います。私もできる範囲で周りに広めるなどして参加・協力し

ていこうと思います。皆様一緒に頑張りましょう。」との声を寄せ、東京都品川区のＫさんは、平和への願い溢れる署名ひと言集に接し、「非戦を願う在日です。このひと言集を見て、絶望の中に希望を感じています。そして感謝の念でいっぱいです。」と寄せています。

　皆さんもぜひ同封の署名をお寄せください。出来ましたら、インターネットサイト｢コリア日本２億人国際共同署名行動｣もご覧いただき、呼びかけ人にもなっていただければとても嬉しいです。　　　　　　　　　　（毛利正道）

（しらかば　２００３．７）

≪突然お悔やみ電報が　ヤミ金　「カラ貸し」の手口≫

【カラ貸し】カラがし
　闇(やみ)金融業者による集金手法の一。金を貸していない顧客に対して，脅迫的・詐欺(さぎ)的な手法を用いて，いきなり返済を請求するもの。多重債務者に対して弔電を送りつけ，近親者への危害を匂わせつつ，返済要求を行う手法が知られる。　（三省堂提供「デイリー新語辞典」より）

　２００３年の３月頃から、「借りてもいないのに、突然返済を迫る電報が届いた」との相談が、当事務所に多数寄せられています。ヤミ金業者に関しては、過去何度か「しらかば」で取り上げてきましたが、昨年頃からは、「押し貸し」といい、ヤミ金業者が他人の銀行口座に勝手にお金を振り込み，法外な利息の返済を求めてくるケースも急増しています。そして、最近では、前述のように、貸し付けしてもいないのに、返済を迫るケースが全国的に多発し、新語辞典にまで載るようになってしまいました。
　ヤミ金業者による「カラ貸し」の手口は、①ヤミ金・サラ金等から借入をしたことのある顧客リストを入手し、②リストに基づき無差別に電報を送りつけ、③電報を受け取った人が、業者が指定する電話番号に電話をすると、④「払わなければ、今から若い者を取立に行かせる」などと脅し、お金を振り込ませようとするものです。
　業者に言われたとおりに支払ってしまった人には、別の業者からさらに支払を迫る電話がかかってきたと言う話もあります。ですから、こういったものに対しては、相手にせず無視することと、しつこく来るようでしたら、消費者センター、警察、法律事務所などに相談した方が良いでしょう。
　ヤミ金業者は、あの手この手の不当なやり方で、金銭の取り立てをします。このような業者には、毅然とした対応を取るとともに、被害を一掃するための取り組みをしていくことが求められています。
（しらかば　２００３．７）

≪ヤミ金被害者、犯罪に走る　追い詰められて恐喝強盗等≫

　ヤミ金業者からの過酷な取立てから、離婚・一家離散・自殺等の被害が報道されています。業者は、取立てのためには、親兄弟はもとより、子供の保育園や学校、配偶者の実家まで電話を掛けまくり脅しています。ところが最近は、ヤミ金から借りた人が返す金を作るため自ら犯罪に走るということがあります。
　私は、ここ数ヶ月の間に、強盗未遂事件・恐喝未遂事件の弁護を引き受けました。両事件とも、被告人が一般のサラ金業者から生活費等のため借り、多重債務に陥り、借り入れができなくなったため、ヤミ金業者から借り受けるようになっています。ある被告人は、ヤミ金業者２７件から借り受けており、過酷な取立てから逃れるため、強盗がてっとり早く現金をつくれると思い、決行したが、もともと犯罪を決行できるような人間でなく、未遂に終わっています。恐喝未遂事件の被告人はヤミ金業者から厳しい取立を受け、自分が貸した金を取り立てるために恐喝しようとして未遂におわっています。両事件とも、妻から離婚されています。
　ヤミ金業者の貸付行為は、暴利を貪るもので公序良俗に違反し無効とされ、借りた金を返す必要がありません。ヤミ金業から借りてしまったら、悲惨な状況になる前に、弁護士相談すべきです。何らかの解決策が講じられるでしょう。（弁護士　菊地一二）

（しらかば　２００３．７）

≪国会報告≫平和をまもる熱いたたかいの夏

　６月１８日に終わっているはずの通常国会は、４０日間も会期延長され、７月２８日までとなりました。
　政府与党が、会期を大幅に延長する時は、国民にとってろくなことはありません。
　９９年の通常国会が、そうでした。会期が、８月１３日まで５７日間も延長され、周辺事態法、新農業基本法、産業再生法、国旗国歌法、盗聴法と、悪法が、真夏の炎天下のもとで、次から次へと強行されたのでした。
　今年の場合はどうでしょうか。
　有事法案が、６月６日、参議院で成立させられました。日本有事のための法律ではありません。イラク戦争のように、アメリカが起こす無法な戦争に、自衛隊を参戦させ、国民を総動員するための憲法違反の法律なのです。
　これを、与党三党に民主・自由両党まで一緒になって、あっという間に押し通してしまったのです。
　しかし、この法律は「枠組み」だけを決めたもので、その具体的な中身は、これからの法律に先送りされたのですから、がっかりするのは早すぎます。
　有事法制を完成させないたたかい、使わせないたたかいが、大事です。
　延長国会の最大の焦点は、アメリカの軍事占領が続いているイラクに、自衛隊を派兵し占領米軍を支援しようという「イラク法案」です。
　わが国が、武装自衛隊を、戦地・占領地に送り込むのは、初めてのことです。とても憲法が許すことではないのですが、小泉内閣は、有事法制に続けとばかり、一気呵成に進めようとしています。
　私は、この特別委員会にも入ることになりました。
　今年も、暑い夏になりそうです。

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≪あいさつ≫あいさつ いまこそ理性の光を

≪コラム（握手）≫

≪川田龍平･喜納昌吉さんも呼びかけ人に北朝鮮など４国政府に対する国際共同署名行動始まる≫

≪突然お悔やみ電報が ヤミ金 「カラ貸し」の手口≫

≪ヤミ金被害者、犯罪に走る 追い詰められて恐喝強盗等≫

≪国会報告≫平和をまもる熱いたたかいの夏

≪あいさつ≫あいさつ　いまこそ理性の光を

≪突然お悔やみ電報が　ヤミ金　「カラ貸し」の手口≫

≪ヤミ金被害者、犯罪に走る　追い詰められて恐喝強盗等≫