事務所ニュースしらかば

しらかば 第95号

≪あいさつ≫参議院選での躍進をめざして
≪コラム(握手)≫
≪ピースアクションすわに参加して≫
≪たった1人の母親が動かし、そして動いた長野県政≫
≪商工ファンド(現SFCG)に勝利≫
≪弁護士奮闘記≫
≪四選めざして 木島日出夫≫
≪毛利栄子の ~県政さわやか報告~≫

 

≪あいさつ≫参議院選での躍進をめざして

 7月に行われる参議院選挙は、自衛隊のイラク派兵と憲法改悪問題など平和をめぐる問題でも、年金や消費問題等国民生活をめぐっても、21世紀の日本の進路を大きく左右する重要な選挙です。
 総選挙後の特徴は、小泉内閣がイラク派兵、憲法改悪、年金改悪、消費税増税などの重大な悪政を次々具体化し、あらゆる分野で自民党政治と国民の矛盾が噴出していることです。これらの悪政は、どの問題でも、「アメリカいいなり」「財界が主役」という自民党政治の枠組みと結びついたものです。私ども法律事務所に来るリストラ、解雇、倒産、サラ金被害、家庭問題等の事件は、これら悪政の背景があり、法的解決の限界があります。
 「日本はゆきづまっている」「何とかしないと」と誰もが感じています。日本共産党は、綱領を新しく改定し、日本の改革・・・イラク派兵に見られる世界でも異常なアメリカいいなりからぬけだし、本当の独立国になる。利潤第一主義の大企業・財界の横暴をなくし、国民の暮らしを守る政治に切り替える・・・民主的改革のプログラムを、責任を持って明らかにしています。
 参議院選挙では、日本共産党の議席を増やせば、自民党の悪政を変えさせ国民こそ主人公の民主的改革の方向をめざすことが実現できます。 
 先の総選挙では、当事務所の弁護士木島日出夫元衆議院議員が、落選しましたが、次期総選挙での当選を期し、活躍しています。木島日出夫の議席回復のためにも、7月の参議院選挙での日本共産党の躍進は大事です。
 皆さんの御協力を期待します。
弁護士 菊地一二 

 

≪コラム(握手)≫

 最近発生した国内外の二つの出来事について、注目しました。一つは、昨年の総選挙時に、「しんぶん赤旗」号外を勤務時間外に一市民として配布した行為が国家公務員法違反であるとして、社会保険事務所の職員である堀越さんを不当に逮捕・起訴した事件です。「人は誰もが、言論、表現、思想、良心の自由をもっています。自ら信じ、自ら思うところを広く人々に伝えること、そして、そうした情報を誰でも知ることができることは、民主主義の基本であり、日本国憲法はそのことを『侵すことのできない永久の権利』(憲法11条、19条、21条)として保障し(自由法曹団声明)」ています。今回の逮捕は、正に国民の政治参加に対する不当な弾圧であり、民主主義に対する挑戦です。イラクへの自衛隊派兵・憲法改正論議の高まりとともに、戦時体制国家づくりへ向けての思想統制強化の動きに、抗議と運動の輪をひろげなければなりません。二つ目は、3月14日に投票が行なわれたスペイン総選挙で、ブッシュ政権のイラク戦争に積極的に加担してきたアスナール首相の与党国民党が敗北し、イラク戦争反対とイラクからの撤退を掲げた社会労働党が勝利したことです。投票日直前には、死者200人、負傷者1500人をもたらしたテロに抗議する集会やデモが、スペイン全土で1000万人を超える規模で行なわれていますが、そのエネルギーが世界と欧州を揺るがす結果を生み出しつつあることに民衆パワーの偉大さを感ぜずにはおれません。

≪ピースアクションすわに参加して≫

信州からPEACEネット代表 増澤彩絵子

3月20日、イラク開戦一周年のこの日、世界各地で行われたイラク派兵反対の統一行動があり、この諏訪地方でも「ピースアクションすわ」実行委員会が中心となり、岡谷市の柴宮館で行われました。

イラクの現状を伝えるジャミーラさん

 まず、戦前のイラクの日常が描かれたビデオ「DO YOU BOMB THEM?」を鑑賞し、その後、呼びかけ人、賛同者のみなさんの1人1分間のリレートークが行われました。私も賛同者の一人としてスピーチをしました。現在通っている准看護学校での病院実習中に患者様に言われた、「小泉さん(総理大臣)に目の前で会えたらなんで自衛隊をイラクへ行かせたんだ、と叱ってやりたい」と言われたこと、そして、こういう人たちの想いと共に、これからも平和行動をしたいと発言をしました。集会には、歌手のKさんが呼びかけ人の一人として見えており、まさか本当に来て下さるとは思っていなかったので、「マジ!?」と驚きましたが、うれしい限りでした。
みなさんの熱のこもった決意表明の後、イラク戦争時、「人間の盾」を呼びかけた、「アラブ・イスラム文化協会」代表のジャミーラ高橋千代さんの講演が行われました。今のイラクの現実、そして、イラクに今何が必要か、又、劣化ウランの現実と踏み込んだ講演となりました。

 休憩後、一分間音出し行動となりました。いろんな音が鳴り響いていましたが、私は仕事(高速バス乗務員)上、いつも必ず持ち歩いている、バック誘導用の笛を鳴らし、平和への想いをアピールしました。そして、「世界に一つだけの花」をみんなで歌ってからピースウォークに出発!私たち、青年・学生はラジカセをかけ、「世界に一つだけの花」を歌いながら蚕糸公園まで歩きました。
通行人のみなさんにも私達は注目されていました。私たちも手を振り、風船を振り、大きな声を出して歌いました。 
最後に、何とかして、私達の想いを小泉首相に届け、自衛隊をイラクから撤退させるため、あきらめないで頑張ります。これからでも遅くないと思います。

(しらかば 2004.3)

ハツラツと行進する青年

 


≪たった1人の母親が動かし、そして動いた長野県政≫

 この度、私の離婚事件の依頼者A子さん(27歳)から、嬉しい電話をいただきました。田中知事に手紙を出した返事が来たというのです。ことの発端は、別居している夫さんとの間で、小さなお子さんを二人抱えながら離婚問題の調停・裁判をしているA子さんが、より生活費を節約したいとの思いから県営住宅への入居を申し込もうとしたところ、県の担当者からA子さんが子どもと共に入居することの証明のため、現にA子さんが子どもを抱えて生活していることを認める旨の親権についての証明書を係争している相手の夫さんから貰ってくるように言われたことにありました。争っている相手から簡単に貰えるはずがありません。その証明書がもらえずに県営住宅への入居をあきらめなければならなかった人も少なくなかったでしょう。相談を受けた私は、田中知事誕生を契機に変わり始めている長野県のことだから、ひょっとするとこの理不尽なことを改めてくれるかもしれないと思い、「だめでもともと。田中知事に手紙を書いて取り扱いを変えて欲しいと訴えたら」と勧めました。A子さんが早速田中知事に手紙を出したところ、あまり間をおかないうちに、下のような返事が来たのです。
A子さんは、「返事が来ることも、ましてや証明書が要らなくなることも信じられない。私が出した手紙で私も私と同じように困っている人も助かることになるなんて」と大喜び。県からの返事の末尾には「長野県では県民の皆さんとご一緒に、皆さんの目線にたった開かれた県政を育んで参ります」と述べられています。私も、県政の変化を肌で感じたと同時に、人を信じて自分の小さな力で道を切り開く結果を得られたことはA子さんのこれからの人生への大きな励ましになるだろうと、とても嬉しかったです。

(しらかば2004.3)

 〇〇〇〇様、この度は田中知事にお手紙をいただきまして、ありがとうございました。また、ご返事が遅くなり誠に申し訳ございませんでした。
私は、長野県経営戦略政策チームの□□□□と申します。
田中知事にお寄せいただきましたお手紙は、田中知事本人がすべて拝見しておりますが、大変多くの皆様からお手紙をいただくため、私たちスタッフが田中知事に代わってご返事を申し上げております。何卒ご理解を賜りますようお願いいたします。
はじめに、〇〇様におかれましては、このたびの県営住宅への入居受付に際し、大変不快な思いを抱かせることとなり、謹んでお詫び申し上げる次第です。入居受付にあたりまして、お子様の親権に係る証明をいただくことが、申込みをされる方にとって多大なご迷惑とご心痛をおかけする結果となり、行政として配慮の至らなさを深く反省しております。
この度の〇〇様からのご指摘をふまえ、住宅部においては速やかに検討を行い、今後はこの証明を不要とすることにいたしました。今後におきましては、〇〇様からの貴重なご意見を肝に銘じて、申込みされる皆様のご事情を十分配慮し、県営住宅をより快適に享受していただきますよう、全力をあげて取り組んでまいりたいと考えております。
〇〇様には、この取扱いの改正についてご理解を賜りまして、入居申込みを行ってくださることを心よりお願い申し上げます。なお、ご不明の点につきましては、大変お手数ですが、下記連絡先の□□□□までお問い合わせ下さいますようよろしくお願いいたします。
長野県では県民の皆様とご一緒に、皆様の目線に立った、開かれた県政を育んで参ります。今後とも〇〇様からのご意見・ご提言を賜りますよう、お待ち申し上げております。

平成16年(2004年)1月28日
〇〇〇〇様
長野県経営戦略局 政策チーム
政策調整・長野モデルグループ □□□□

  


≪商工ファンド(現SFCG)に勝利≫

 商工ローン大手の商工ファンド(現SFCG)との裁判で、今年の2月20日、最高裁において、全面勝訴の2つの判決が言渡されました。
 商工ファンドは、2000年9月頃から、弁護士が交渉しても、貸金業規制法43条の「みなし弁済」を主張して(金利が年約40%にもなる)、「おもちゃ手形」と言われている私製手形による手形訴訟を起こして、全面的に争うようになりました。また、契約時に何の説明もしないままに作成させた書類(公正証書の委任状、根抵当権設定承諾書など)を悪用して、給与等に対する仮差押や差押、不動産への仮登記などをして、中小業者とその保証人を苦しめ続けてきました。
 今回の判決は、43条「みなし弁済」の適用について、
①  天引利息については、43条の適用はない、
②  第17条の書面(契約書のこと)には、所定の事項全ての記載が必要であるが、商工ファンドの交付した書面はこの記載がない、
③  商工ファンドの交付する書面は第18条の書面にあたらない、
として、商工ファンドの主張を全面的に退けました。
 また、この判決には、主任裁判官の補足意見があり、「その支払いを怠れば、期限の利益を失い、債務全額を支払わなければならない」という内容の条項(期限の利益喪失条項)が含まれている契約では、借主の支払いは「任意の支払い」ということはできないという大変重要な指摘があります。
 しかし、商工ファンドは、判決の後も、最高裁の判断は以前の書面について判断したもので、むしろ現在の書面については認められたものであると事実を歪曲した情報を流しており、未だに、争う姿勢を崩していません。
 今後も、最高裁の判断を全面に押し出して、商工ファンドを追いつめることが必要になります。
 なお、利息制限法により再計算した時に発生する過払金については、日栄に対する昨年7月の最高裁判決で、その都度、別にある債務に充当されると認定されていますので、商工ファンドに対しても、同じ判断がされることになります。
 日栄は、上記の最高裁の判決の後、この判断に従って、過払金の返還をするなどの和解を成立させています。

(しらかば 2004.3)


≪弁護士奮闘記≫

 昨年のしらかばで、「副会長に就任、ご迷惑をかけるかも」とご挨拶したと思います。つい今しがた、弁護士会の原稿を書き終わり、ほぼお役ご免になったところです。
 司法改革の議論の最中に弁護士会の役員になるのですから、大変だろうなとは漠然と考えていましたが、やってみると予想以上にハードでした。全国各地の会議・協議会に出席しただけでなく、弁護士会館のある長野には、約60回も行きましたので、今考えると良く体調を崩さなかったなと思います。
 皆さんには、司法改革と言うと、よその世界の話のようで身近なテーマではないかも知れません。しかし、決してそんなことはありません。刑事裁判の「裁判員制度」では皆さんも裁判員になる可能性があるのですから。
 退任してホッとしてしまい、しばらくの間、リハビリをしなければ、仲々、前の様に仕事をするのは難しいかも知れません。


(しらかば 2004.3)

≪四選めざして 木島日出夫≫

 衆議院選挙・比例代表北陸信越ブロックの日本共産党の候補者として、次回も頑張ることになりました。昨年の総選挙で失った議席を回復するために、全力を尽くす決意です。「しらかば」読者の皆さん、どうかよろしくお願い申しあげます。
 総選挙後の情勢ですが、「自民・民主の二大政党による政権交代」をもくろむ財界の思惑どおりには進んでいないというのが、最大の特徴です。
 自民・公明の小泉政権は、イラクへの自衛隊の派兵・有事法制・年金改悪・消費税大増税・憲法改悪など、国民の皆さんとの矛盾を深めています。
 一方の民主党は、これら悪政に対抗するどころか、これを競い合い、消費税増税では促進役すら演じています。
 日本歯科医師会のヤミ献金問題や古賀議員の経歴詐称問題・佐藤前議員の秘書給与詐取事件など、金権腐敗問題では、お互いキズをなめ合っています。
 こうした中、「日本共産党、もっとガンバレ」との励ましの声が各地で高まっています。
「6月の参議院選挙での勝利なしに、次期総選挙での勝利なし」
参議院選挙での日本共産党への支持の訴えと、選挙勝利を保障する日本共産党員としんぶん赤旗の拡大のため、北陸信越各地を元気に駆け回っている毎日です。

≪毛利栄子の ~県政さわやか報告~≫

いまだ議会公用車?

 私は県庁に行くときは列車で行っていますが、先日の定例議会開会日もいつものように岡谷駅から列車にのり、途中塩尻で名古屋からくる特急に乗り換えて向かったところ、降りた長野駅で他地区から来ていた議員と一緒になりました。時間に余裕のあるときはたいてい15~20分かけて県庁まで歩いていくか、さもなければ一律100円の市内循環バス「ぐるりん」号か県庁への直通バス(これも100円)に乗っていくのですが、「公用車呼んであるから一緒に乗りませんか」とお誘いをうけました。私は一瞬「はっ?」と思いましたが「あっそうか。議員になって初めて召集されたガイダンスのときにそんなこと聞いたっけ」と思い出しました。でも公用車なんてとんでもないと思っているので、断りました。
 おどろきでしょう。いまだ議員用の公用車があるのです。車は現在4台あって原則として職員の勤務時間中、旧長野市内に限定して運用されています。今長野県は累積借金と国の交付税や補助金カットなどで280億円の財源不足となり、財政再建団体一歩手前の厳しい局面に立たされているのに、公用車どころではありません。まだ交通の便の良くない時代の名残でもあり特権意識の象徴のような議員公用車は維持費もかかることですし、いっそやめてしまったらどうでしょうか。「しらかば」読者の皆さんはどうおもわれますか。
信州しらかば法律事務所

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